砂漠の中に突如出現するオアシスは長い間地下を浸透した水が湧き出る場所。まさに命の水である。

降水量の多い日本では至るところに湧き水があって、昔から生活に利用されてきた。

その中で銘水といわれるものは、水質の良さだけではなく背後に名山があったり、

古くからの由緒ある土地であったり、特別に大事にされたものである。

島原浜の川湧水は名山雲仙、眉山に降った雨が

長い時間をかけて地下で磨かれたもので、水質も背景も第一級の湧水。

しかも住民の生活になくてはならない水として数百年はおろか、

現在もなお大事に使われているという生活の水でもある。

島原名物かんざらしにはこの水は欠かせない。島原は何とぜいたくな水の都ではないか。