NBC長崎放送

2023/03/28/12:00

シンクながさきコラム「会津若松のスマートシテイの試み」

毎週月曜日は、シンクながさき ながさき地域政策研究所の皆さんのコラムをお送りしています✨

 3月27日は、理事長の菊森淳文さんにお話を伺いました💻


「スマートシテイ」とは、
「都市が抱える諸課題を解決するため、ICTなどの新技術を活用する持続可能な都市」のことです。

岸田政権が進める「デジタル田園都市国家構想」では、地方創生のために、データ連携基盤を用いた観光・交通・医療・教育・防災等の分野でのスマートシテイ構築が進められています。

 

会津若松市はスマートシテイに指定されています。
今回、シンクながさきと佐世保商工会議所で、佐世保市をはじめとする長崎県・佐賀県等の将来のスマートシテイ化、スーパーシテイ化をにらんで、スマートシテイ構想の実地調査を行いました。

 

会津若松市は、2011年の東日本大震災で福島県が被災した後、早期の復興を目指して、ICTを基軸とした復興街づくりを進めてきて、市長が牽引して、会津大学・商工会議所・AiCTコンソーシアムを組織化しています。AiCTコンソーシアムは、アクセンチュアが中心となって、凸版印刷・ソフトバンク等の全国企業と連携して、食・農業、観光、ヘルスケア、防災、行政等の分野でICTを推進する仕組みです。

 

このようなスマートシテイ構築が会津若松市で進んできた背景は、東日本大震災を契機とした人口減少の加速と、富士通の撤退等、地域の居住・産業基盤の疲弊、観光の衰退でした。人口が減少しても、地域社会を維持するための産業基盤・社会基盤を形成する必要がありました。
人材が少ない中で成功させるためには、DX化を図ること、外部人材を取り込むことが必要でした。
その際に参考にしたのが、デンマーク、スウエーデンの「メデイコン・バレー」のイノベーションでした。ELH(ElectronicHealth Record)すなわち「電子健康記録」に代表されるITデータインフラを整備し、情報をオープンにしたことで、GDPの20%を占める医療健康産業クラスターを形成できたのです。

 

会津若松市で現在実現しているスマートシテイ化の具体例には例えば母子手帳のデジタル化。
子供の数と、必要な手当てサービスを把握しているため、プッシュ型の提供が可能となっています。
誰一人取り残さないSDGsの精神にも沿っています。
また、市役所のホームページで、住民が自分の趣味・属性をインプットすることで、一人ひとりに合うメニューや情報がレコメンドされてくるという機能もあります。

 

このようなスマートシテイを成功させるためには、色んな条件があります。
会津若松では、外部から誘致する企業と、地場企業が協働して、スーパーシテイを成功させていますが、外部から誘致する企業に一定の条件を課しています。例えば、データやシステムは地域の共有財産とし、競争は常に付加価値を生み出す方向で行うこと、デジタル人材を地域で育成・活躍させること、等です。これも持続可能な地域社会づくりには不可欠です。

長崎県・佐賀県でも、デジタル田園都市構想に申請している自治体があります。
DXを用いた地方創生ですから、多くの自治体が申請に手を上げることで、地域社会は変わっていくと思います。

 


次回もお楽しみに🎵

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