8月16日は、理事長の菊森淳文さんにお話を伺いました💻

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「人への投資と地域の人材戦略」

岸田政権が今年の「骨太の方針」で、新しい資本主義に向けた重点投資分野の筆頭の「人への投資」を上げています。
新たな経済成長を生み出すためには、創造性が必要であり、そのためには、DX（デジタルトランスフォーメーション）や
GX（グリーントランスフォーメーション）を始めとした人の「リ・スキリング」が必要となってきます。
労働生産性を上げないと、経済成長も賃上げもスムースに進みにくいと思います。
特に地方は、人口減少に加え、若い人の人口が増えない中で、どのように企業や地域が成長を実現するかのキーは、
「人への投資」が握っていると思います。成長を実現するかのキーは、「人への投資」が握っていると思います。

では、企業や地域での「人への投資」はどのように行われるのでしょうか？これまで行われてきた、
大学や専門機関での「企業外での教育」に加え、「企業内での教育」、「企業外での人材確保」があげられます。

「企業内での教育」は就業時間内で、大企業を始めとして、これまでも行われてきましたが、新たな企業成長に
役立つ教育という点では、DX化やデザイン思考など、新しいテーマを取り上げていく必要があります。
地域において企業のほとんどを占める中小企業も、次世代をにらんだ社内教育が不可欠になると思います。
具体例ですが、私が佐世保商工会議所で、職員の方々と「中小企業白書」に出ている事例についていつも
意見交換していますが、奈良県天理市のワイヤー製造業「ヒカリ株式会社」があります。
社内の技術伝承も兼ねて「ものづくり大学」で、15講座を開講してきました。これによりビジネスや科学の基礎を学び、問題解決力やものを観る力を養うことに大いに役立っているようです。社員満足度が高まり、またノウハウをyoutube化して、企業のブランデイング化にもつながっています。不具合が出る原因・メカニズムを学ぶことで、自ら改善活動に従業員も増加したそうです。

もう一つの「企業外での人材確保」ですが、企業が成長するうえで人材の確保は不可欠ですが、中小企業の場合、採用できる人員の数には制約があります。また、自社の成長に必要な分野の専門家がいないこともあります。
そこで、外部の「副業人材」を募集して獲得することが行われています。募集して獲得することが行われています。
例えば、鹿児島県鹿屋市で野菜をパウダー状にして製造販売している「株式会社オキス」です。内部では手薄な「営業戦略策定」に関する人材の募集をかけ、世界的なIT企業のマーケテイング業務に携わる副業人材を採用し、売上データから営業数字を見える化し売上を1.2倍に増加させました。
また、これまで社内に無かったマーケテイング視点で検討することができたそうです。役員は、副業人材と秘密保持契約を結んだうえで、本音で相談し、3週間に一度オンラインミーテイング、3か月に一度リアルに対面で打ち合わせをしているようです。

長崎県で例を挙げると、大村市の大村製氷株式会社さんです。これは大村市産業支援センターが副業人材を紹介されたもので、日本最大級の情報通信事業会社、インターネットサービス会社などの社員が副業としてプロジェクトに参画してくれているそうです。地域の中小企業にとっても、副業人材を提供する大企業の専門社員にとってもメリットがあるのです。地域の中小企業にとっては、マーケテイング、デザイン等の分野のノウハウを得ることができますし、大企業にとっても、社員が地域の課題を理解し、中小企業の戦略形成支援を通じて自分のノウハウを磨くことができるので、副業を一定の範囲で推奨しているのです。

地域の中小企業は、内部の人材をさらに教育しながら、外部の副業人材の知恵も借りながら、新たな成長軌道に乗せようとしているのです。地域人材には一定の限界がありますから、制約の中で、企業が成長戦略を実現しようとしているのです。企業が最も成長するのは、社員一人ひとりが経営者の発想で行動するときだと思います。「内からの人材育成」と、「外部人材との協働による人材育成」の両方が必要だと思います。

そして、佐世保商工会議所も、2025年に100周年を迎えられます。さらなる会員サービスの向上を目指し自らが先頭に立って、企業支援を行うために、組織内で人材育成を行っておられるのだと思います。

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次回もお楽しみに🎵

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